2010年11月6日 星期六

「天聲人語」書冊秋可讀

立ち読みにまつわる最も美しい話――というのをエッセイストの鶴ケ谷真一
さんが書いている。19世紀欧州のある街で、貧しい本好きの少年が毎日、
書店のウ インドーに飾られた一冊の本を眺めていた。読みたいけれどお金
がない。

散文家.鶴之谷真一先生曾如此寫到:「立讀為最美的佳話」。19世紀,在某
個歐洲城市中,有一名好讀書的貧困少年,他每天都望著擺飾在書店櫥窗的一
本書。少年雖然很想一讀此書,卻沒有錢買下它。


ある日のこと、本のページが1枚めくられていた。翌日も1枚めくられてい
て、少年は続きを読んだ。そうして毎日めくられていく本を、少年は何カ月
もかかって読み終えることができたそうだ(『月光に書を読む』)。おとぎ
話のような、書店の 主(あるじ)の計らいである。

有一天,那本書翻開了一頁。隔天,又翻了一頁,於是少年便不斷讀著這本書
就這樣花了數個月,少年似乎終於能夠讀完那本每天翻頁的書了(月光下讀
書)。其實這一切都是書店老闆的安排,宛若童話一般的故事。

時は流れて、子どもと本をつなぐ草の根活動を支援する「国際児童図書評議
会・朝日国際児童図書普及賞」が、今年で20回目を迎えた。節目の受賞を
したガーナの子供図書館基金の記事を読んだ。コンテナを活用した図書館で
子どもたちが所狭しと気に入った本を広げている。

時光流逝,為支援鼓勵兒童讀書的民眾運動,而設立的「國際兒童圖書評議會
朝日國際兒童圖書普及獎」,在今年邁入第二十個年頭。我讀過有關這次獲獎
的迦南兒童圖書館基金的報導。在由貨櫃改建的圖書館中,滿是孩子們喜歡的
書。

小さい頃に図書館に通ったという青年は、「人生の基盤を作ってくれた」と
振り返っていた。読むものすべてを吸収して膨らむ年頃。地味ながら、人の
心に希望をともす尊い活動だと思った。

一位據說小時候曾去過這間圖書館的青年,如此回憶道:「它為我打下人生的
基礎」。兒童是個會將讀到的知識全部吸收,然後脹大的年紀。這個活動點燃
人們心中的希望,雖不起眼卻十分偉大。

そして日本では秋の読書週間である。活字離れが言われる中、朝の読書を行
っている小中高校が2万6千校あるという。全国の7割を超すそうだ。1日
あたりは短いが、欧州の少年のように、何カ月もかけて一冊に食らいつけば
素晴らしい。

在日本有著秋天的讀書週。在被形容成文字脫離的這個年代,據說全國超過7
成,約26000所的國高中與小學會舉辦早晨的讀書會。每天用於讀書的時間雖
然不長,但如果能像前述的歐洲少年一般,花數個月讀透一本書,這樣就很棒
了。

〈書冊秋に読む可(べ)く/詩句 秋に捜(さが)す可 し〉の一節が宋の
詩人楊万里にある。あとに〈永夜〈えいや〉 痛飲に宜(よろ)しく……〉
と続く。灯下に一冊か一献か。大人は思案の、秋の夜となる。

『書冊秋可讀,詩句秋可搜。』 語出宋代詩人楊萬里。後接『永夜宜痛飲
…』。在燈下讀本書或喝杯酒,令人深思的秋夜即將到來。

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